かつて大鵬湾周辺に暮らす人たちの多くは魚の養殖を生業としていました。どの養殖業者も取水管が地面のあちこちらから伸び、見た目が悪い上に管理面でも困っていました。各方面で協議した結果、養殖池の配管を再整理することになりました。配管を「共用取水池」に集め、共同取水することにし、景観と管理の問題を解決しました。それだけでなく、ここはレジャー兼教育の場にもなっています。ラグーン沿いにサイクリング道路と歩道が整備され、夕陽観賞の最良のスポットとなっています。バリアフリー設備も完備し、車いすでも微風を受けながら美しい夕景色の中を散策できるようになっています。
この景観スポットを大鵬湾の観光や人文風情の特色とするため、2014年には特別に『名前募集イベント』が催され、最終的には「落日湾」と名付けられました。
落日湾内には整備された大きな排水溝や用水路があるだけでなく、その名のとおり、ゆっくりと落ちる真っ赤な夕日を眺められます。これを見るだけに行く価値はあります。落日湾の歩道そばを散策すると、湾内の波の壁と湖の風景と一緒に赤くて真ん丸の夕日がまっすぐラグーンの中に落ちていく様子を眺めることができます。天気によって毎日見える赤さは異なります。夏場は午後五時以降、冬場は四時頃に訪れて夕日を待つのがよいでしょう。